2回目のブログ更新です!sです! AndroidのSDKの開発者からプロデューサーにジョブチェンジしまして 新規サービスを考える人間として開発者ブログに再登場です。
久しぶりのブログ執筆なんですがいろいろありました。 サービスを作って失敗したりもしました。 沢山考え、沢山実行し、沢山失敗し、沢山学びました。 そこで学んだことをまとめてアウトプットしたいと思います。
企画やアプリ、webサービスを考える上で参考になればと思います。
何かしらのアイディアがある方に向けた記事になってしまうのですがご了承下さい。
企画やサービスって一言に集約すると
《誰がどんなニーズを持っていて、どうやって価値を提供するのか》
について『ひたすら考え抜く』という事に尽きるなと、
はい、はいはい、 わかっています、『そんなん理解してますよ』『当たり前でしょ』みたいな 顔をしている事ぐらい…
予めスタンスを明確にしておくと
「スーパーテクニックや絶対的なフレームワークは存在しない」 サービスって基本的な所が物凄く大切で 《誰がどんなニーズを持っていて、どうやって価値を提供するのか》 についてを追求していくものだと思う。 それがあって上でのテクニックとかフレームワークが生きてくる
というスタンスなので、この記事にテクニックは期待しないで下さい。
ただ、基本って「どうすりゃいいんだよ」と思う人もいると思うので 基本を少しづつ固めていくために各章に『3つの問いかけ』を設置してみたので 考えながら読み進めてみてください
長いので2つに分解して考えていきます。 前編:『誰がどんなニーズをもっているのか』 後編:『どうやって価値を提供するのか』
2部構成になりますがどうかお付き合い下さい。 何かしらサービスを考える上で悩んでいる人のためになればと思います。
《誰がどんなニーズを持っているのか?》
要するに「ターゲット」と「ニーズ」についてです。 ニーズとターゲット、ターゲットとニーズ どちらが先といい始めると ”にわとりたまご” な問題になってしまうのですが サービスというのはまずこの2つが絶対に欠かせませんよね
『どんな人が何に不便を感じて(困って)いるのか』が 明確になっていないとまずサービスは生まれてきません。
恐らくアイディアのある人はざっくりした ターゲットとニーズについては把握しているのではないでしょうか?
この記事ではそれぞれ掘り下げていきたいと思います。
「ニーズについて」
もう少しニーズについて深堀りするために
アイディアに対して下記の3つの事を問いかけてみてください。
1.そのニーズを解決するための本質はなにか? 2.競合はそのニーズをどう叶えようとしているのか? 3.(競合のサービスで)現状どれくらい満足しているのか? ひとつひとつ解説していきます。
1.『そのニーズを解決するための本質はなにか?』
ニーズを解決するために本当に必要なことは何か考えましょう。 1つだけというのも難しいと思いますが、 できれば一言でまとまるくらいシンプルにしてみてください。 ※もちろん持論で良いです。まず自分が信じられる物を作りましょう
例えば、飲食店検索のアプリを考えるとします。 お店探しのサービスで本質を考えると 多くの人が『美味しい料理を食べたい』という所に落ち着くと考えています。
「距離」や「予算」、「雰囲気」という価値はもちろんありますが 美味しい料理があった上での付加価値になってくる人が多いと思います。
距離➞急いでる人、予算➞お金がない人のような絞り方もできますが、 絶対数で考えると近くて(安くて)不味い中華料理屋に行きたい人は少ないと思います。
なので私の持論では『美味しい料理を食べる』という所を解決すべきだと思っています。
2.『競合はそのニーズをどう叶えようとしているのか?』
これが意外と初期では割りと大切な事かなと思います。 競合と同じ事をしないためにもというのもありますが、 『ニーズを叶えるための本質』がどこにあるのか?を 考えるためにも絶対に必要です。
飲食店検索で考えれば 食べログであれば「沢山の評価から点数を導き出し」 Rettyであれば「実名でのレビューで美味しさを伝えたり」 HotPepperであれば「クーポンでの安さ」 あたりなのかなと思います。
ここで「クーポンでの安さ」という考え方も出てきました。 ユーザーと飲食店を結びつけるために様々なサービスが いろいろアイディアを振り絞っているので、こうやって研究してみましょう。
ただ、個人的には 最近の消費者志向の影響もあり、 本質的に『美味しい料理のお店に出会わせてくれる』所に力を入れている サービスが伸びてきているような気がします。
3.『(競合のサービスで)現状どれくらい満足しているのか?』
これはマーケティングで言う『競合分析』にあたります。 ここの評価を見誤っていると、思うように伸びないサービスを作ってしまうことになります。
競合サービスでどれだけニーズが満たされているか、 それに付随する付加価値が満たされているかを考えなければなりません
ニーズの充足度以外にも下記の点に注目してみましょう。 ・機能、仕組み ・価格 ・ビジネスモデル ・プロモーション方法 ・ターゲット ・良い点 ・悪い点、不便な点 ・ユーザー数 などに注目してどれだけニーズを満たしているのか考えましょう。
インタビューなどでニーズを探るのも有効な手段だと思います。
「◯◯ってどう?」や「◯◯があったら使う?」といった直接的な質問ではなく 競合サービスを使っているユーザーが無意識に行っているような事、 感じている事を探るようなインタビューができると良いです。 http://www.infobahn.co.jp/ib_column/3098 http://www.infobahn.co.jp/ib_column/3610
ニーズが満たされず、解決する方法があれば大きなチャンスになると思います。
ニーズが満たされている所にサービスを出すのは難しいので、 ランチェスター戦略(https://ferret-plus.com/534)などを用いて 狭い領域からユーザーを奪っていく必要があったり、 もしくは潔く撤退、方向転換する必要があります。
ターゲットについて
ターゲットについてです。
アイディアの初期段階ではある程度フワッとしているかもしれない
ターゲット像ですが、やはり明確にする必要があります。
ここでも3つの問いかけを行ってみて下さい 1.ターゲットとなるユーザーはどんな人ですか? 2.ターゲットが日常でサービスに触れるタイミングはいつですか? 3.ターゲットとなるユーザーは何を求めてそのサービスを利用しますか? はい、1つづつ進んでみましょう
1.『ターゲットとなるユーザーはどんな人ですか?』
たとえ話ですが、 『1万人が絶対に感動する話』をどれだけ完璧にしても 1万人に響くことはありません
ましてや「スマホの画面を通して人々の心を掴む」 という場合には100万人の使うものを目指すよりも 1人のユーザー、自分が熱狂的に使う所からを目指すべきです。
こういった時にまずは「ペルソナ」という「モデルになるユーザー」を 仮想で作り上げてからサービスを設計していきましょう。 はい、超基本編ですね
年齢/職業/経済状況/趣味/住まい/ 普段接するメディア/よく使うサービス/使っているデバイス などを明らかにして名前までつけてみましょう。 [参考サイト] http://uxxinspiration.com/2014/03/persona/ http://www.seojapan.com/blog/persona-definition
2.『ターゲットが日常でサービスに触れるタイミングはいつですか?』
1で作ったペルソナを元に ユーザーの生活に落としこんで使うシーンがあるのか? をイメージする必要があります。
紙にユーザーの朝起きてから寝るまでの行動を書き出し 「サービスに触れるタイミングはいつなのか?」について考えます。
本当に生活の中で使うタイミングはあるのか? 実際24時間の中からどれだけの時間を サービスのために削り出してくれるのかを意識しておきましょう。
ユーザーが1日5分削りだす、それだけでも大きな負担です。 その意識を持って、何をしている時に使っているのかという所から サービスのデザインを進めていきましょう。
ペルソナは使用シーンに合わせてデザインを考えるだけでなく サービスを作るチーム内でも共通のイメージが持てるため 意思決定の速度が上がるという効果もあります。
プロモーションにおいても、ペルソナユーザーの行動から どこに広告を掲載するかなども想定できるようになってくるので
ペルソナを用いたターゲットの明確化を行ってみてください。
3.『ターゲットとなるユーザーは何を求めてそのサービスを利用しますか?』
「ニーズ」の部分で考えたサービスの本質だけではなく ユーザーが何を求めてサービスを利用するのか その時の感情は何かを考えて、ストーリーを作りましょう。
上で考えたタイミングと合わせて 『そのユーザーはどんな時にどんなニーズを感じて 何を欲して、どんな感情でサービスを利用するのか』
この1文にまとめる事ができればある程度の企画は まとまった状態と言えるでしょう。
それぞれをしっかり深堀りできた上での話ですが、 これくらい固まった所でサービスの設計、仕様や機能を詰めていくべきだと思います。
そんなの面倒くさい、時間がかかるって思っている人もいると思いますが この基本についてはずっと考え続けなければならない部分なので 最初にある程度考えてしまったほうが良いと思います。
次回予告
物凄い初歩的な話になってしまいましたが やっていることはマーケティングでいう 「顧客分析」と「競合分析」です。
サービスを考える上でとても大切です。
サービスを作る上での失敗から 足りなかった事やアドバイスを頂いた事を消化してまとめたので、 是非サービスを考えてる方は私と同じ失敗をしないよう 分析を行ってみてください。
次回は『どうやって価値を提供するのか』です。 とても難しい事なので、答えはありません。 ただひたすらに考えぬいてチャレンジしてピボットをくり返すのみ そんな話になる予感です。